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海の未来をアゲアゲにー「大間小学校 海洋ごみ調査隊」を開催しました!

1年前、大間小学校で海を学ぶ授業を行い、津軽海峡の白身魚を活用した「アゲ魚っ子」メニューを味わった子どもたち。そのみんなにアンケートをしたところ、約8割の子どもたちが、「大間の子として海をきれいにしたい」と回答してくれました。ならば、子どもたちに芽生えた海の問題意識を実際のアクションにつなげようと、大間小学校の6年生たちと一緒に大間崎での「海洋ゴミ調査隊」を実施。さらに今年も、地元産のホッケを活用した「ホッケドッグ」をお昼ごはんとして提供し、海の食育機会を与えることができました。

海洋ごみ拾いと分析 ~この海洋ごみが自然に帰るのは、何年後?~

講師の三津谷あゆみさんがブルーサンタ姿で大間小学校に登場。この日で560日間、毎日ごみを拾い続ける、ものすごい活動家です。まずは、海洋ごみの8割は陸から川を流れてたどり着くことや、海にはプラスチックごみが一番多いことなどを、三津谷さんが実際に拾ったごみの写真を交えて学びました。事前学習のあと大間崎に移動し、各班で分担してごみ拾いを行いました。20分間で、ロープの切れ端や小瓶などの小さなものから、フライパン、蛍光灯、毛布など、大きな海洋ごみもたくさん集まりました。

その後はみんなで、ごみが自然に消えるまでに何年かかるのかを予想し、班のリーダーが時間軸パネルの前に立って発表しました。アルミ缶が自然に消えるまで50年かかると予想した班がいましたが、実際は200年かかるとのこと。ごみが自然に還るまで、予想よりもはるかに長い年月がかかる事が分かりました。ごみ拾いを終えた後、学校に戻り、“海ごみ検定”の問題を通して学びを振り返りました。海洋ごみの現状を実体験し、“豊かな海を守りたい”という強い想いが、みんなの心にしっかりと芽生えたようでした。

新メニュー「ホッケドッグ」の中身は、地元産の白身魚・ろうそくホッケ! 

海洋ごみ調査隊の活動後は、新メニューの「ホッケドッグ」でお昼ごはん。挟んでいるのは、”津軽海峡産のろうそくホッケ”を小骨や皮ごとミンチにし、ほんのりカレー味の衣でカリッと揚げたホッケカツです!食べてもらう前に、”津軽海峡産のロウソクホッケ”は脂が少なく身が細いため、地元ではなかなか活用されていない”人気のない魚”であることをお話ししました。見た目と栄養バランスにもこだわり、カツを魚の形にし、トマトも挟みました。「パンから尾びれが出てて可愛い~」とさっそく気づいてくれた子どもたち。普段はあまり魚を食べないと言っていた子も、おかわりしてくれました!

今回の活動で、自分たちが暮らす海や環境に悪影響を及ぼす海洋ごみがあることを知り、その海で獲れている魚のおいしさを知って、海を大切にしたい!という気持ちがますます強くなったようです!

■参加した大間小6年生の声

・海にはこんなにいろんなごみがあるんだなって、とてもびっくりした。
・(活動前は)ごみ拾いは楽しくないと思っていたけど、やってみたら楽しかった。これからも続けたい。
・自分たちよりもずっと長く自然界に残り続けるごみのせいで、生き物が死んでいく事が悲しい。
・プラスチックがけっこうな時間(自然界に)残るのは知ってたけど、ガラスが何万年も残るというのはおどろいた。
・海洋ごみは、町からも来ることが分かった。町のごみ拾いもしないと海がキレイにならないと思った。
・ホッケの開きが大好きなので、こんな食べ方もあるんだと感動した。
・去年のも美味しかったけど、今年のはさらに美味しかった。お店で売るなら家族にも教えたい。

■教頭の田中先生より

ただごみを拾うのではなく、そのごみが分解されるまでには何十年、何百年も時間がかかることを知り、ポイ捨てをしてはいけないことを感じました。講師の三津谷さん自身が毎日ごみを拾っている方なので、とても説得力があり、子ども達の心に届いたと思います。最後に目の前の海で漁獲された魚で作ったパンを食べ、海の有り難さも実感できたと思います。このような機会を与えていただきありがとうございました。