アゲ
  • 下北半島4町村での「海の食育」アクション。フィナーレを飾ったのは、東通村立東通小学校。

    下北半島の子どもはみんな、海の子になれーい!という思いを込めて展開してきた「海の食育」アクション。7月に大間町立大間小学校、奥戸小学校、続いて風間浦村立風間浦小学校、10月に佐井村立佐井中学校で実施して、フィナーレを飾ったのは東通村立東通小学校です。11月27日、全校児童が給食で「アゲ魚っ子ボール」を味わいつつ、動画で海の学びを。4年生45名には、「海の子」としての覚醒を促す特別授業を行いました。

    ふるさとの海を知って学んで、「海の子」行動宣言

    東通小学校では、4年生45名を対象に特別授業を実施しました。ふるさとの豊かな海を守るために自らアクションを起こす、「海の子」を育むためのスペシャルなプログラムです。地元の海で獲れている魚や特徴、海で起きている問題などを学ぶミニ講座からスタート。その後は漁業や魚、灯台など海にちなんだ○×クイズに挑戦。グループ対抗で大盛り上がりでした。自分たちの身近にある海への興味を掻き立てられ、海が抱える問題を知り、その海を守りたい!という気持ちになった児童たち。
    最後は、自分たちができそうなことをグループごとに話し合い、ボードに書き入れました。「ゴミをすてようとする人をとめる」「魚を食べるべ」「海のためにしっかりごみをごみ箱にすてる」と、力強く行動宣言し、海の未来をアゲていくための「アゲアゲ」ポーズで誓いを立てました!

    アンケートより

    ・やっぱりポイ捨てする人が多くいるし、そのせいで海にえいきょうがでているので、すすんでポイ捨てされているゴミを拾います。
    ・4年生だけのとくべつじゅぎょうでめっちゃ楽しかったです。海や魚に害をあたえないようゴミをきちんと捨てるようにしたいです。
    ・今は魚より肉のほうがにんきだから魚をたべて魚のおいしさをみんなにおしえたい。

    アゲ魚っ子ボールを食べて、「海の子」になれー!

    この日、全校児童の給食メニューにはアゲ魚っ子ボールが。太平洋側で獲れた未利用魚「ろうそくホッケ」で作ったフライボールです。地元の海の特徴や海が抱える問題を動画で振り返りながら、いただきました。ほんのりカレー風味が利いていて、魚が苦手だった子どもたちも大好きなアゲ魚っ子ボール。食べるとみんな、いい顔に。海の命をおいしくいただいて、ふるさとの豊かな海を守る心を持った「海の子」になれー!

  • \ブリの幼魚・フクラギの三枚おろしに挑戦!/     海の未来をアゲアゲに―さばいて知ろう!わいど(私たち)の海

    11月25日、大間町内の奥戸(おこっぺ)小学校5・6年生を対象に、「海の未来をアゲアゲに―さばいて知ろう!わいど(私たち)の海」を開催いたしました。自走1年目の今年は、ロウソクホッケに代わり、津軽海峡産の「フクラギ」。ブリの幼魚・イナダの地域での呼び名で、「フクラゲ」とも呼ばれます。調理して食べるという体験を通して、ふるさとの海への興味関心を喚起し、豊かな海を守るために自らアクションを起こそうという心を育てるための取組みです。

    幼魚とはいえ全長35㎝!フクラギ、難しかったけどさばけたよ!

    20センチ前後だったロウソクホッケとは違い、フクラギは背骨も太く難関です。事前学習で、海洋環境の変化で、津軽海峡でもブリやフクラギが獲れるようになったことや、フクラギはブリに比べ値が付きづらいことなどを学び、調理室でフクラギとご対面しました。
    今年も地元民で講師の荒谷潤治さんが、三枚おろしの手本を見せた後、班に分かれて、奥戸漁協女性部の新井田若子さん、萬谷津奈子さんを加えたそれぞれの講師のマンツーマン指導が始まりました。児童たちは、講師に見守られながらフクラギの背骨に刃を添わせ、慎重に捌いていきます。捌き終わるとホッとした表情で、骨取りして切り身にし、衣をつけてフライの準備をします。担任の古川弘基先生は「私も捌きましたが、児童の方がずっと上手」と感心していました。

    ホッケのミンチとツルアラメ入り、海の幸たっぷりの「魚っ子カレー」いただきます!

    続いて、班ごとにカレーを作ります。皮や小骨ごとミンチにしたホッケの身と、地元産の海藻ツルアラメの粉末を具材として投入。料理家の栗原心平さんが大間町の子どものために考案してくれた、海の風味豊かなオリジナルレシピのカレーです。フクラゲがカラッと揚がった頃に、カレーも完成。フクラゲカツをトッピングして、みんなでいただきました。
    わいどの海に住む魚を、自分の手でさばいて調理して食べたことから、普段はあまり魚を食べない子も魚のおいしさに気づけたようです。この体験が「豊かな海を守ることで、未来をさらにアゲアゲにしよう!」と自らアクションを起こす契機となったに違いありません。

    参加した子どもたち、先生からの感想

    ・フクラギがジューシーでお肉みたい。しょうがをじっくり炒めたら、カレーの味も去年よりおいしい。
    ・今日から魚さばきたい。名前がかわる魚を「しゅっせ魚」っていう事を知りました。
    ・魚の種類がいろいろあってびっくりした。おばあちゃんが魚をさばくとき、一緒に違う魚もさばいてみたい。

    ・素晴らしい体験ができましたことに感謝しています。この実習での学びを活かし、海を大切にして魚が大好きな子に育って欲しいです。(先生より)

  • 海中ドローンで覗いてみよう!わいだぢの海の取組み<佐井中学校>

    下北半島の子どもはみんな、海の子になれーい!という思いを込めて展開している「海の食育」アクション。10月25日、佐井中学校にて「海中ドローンで覗いてみよう!わいだぢの海の取組み」を実施しました。ふるさとの海が抱える問題の解決に、果敢な挑戦をしている佐井村。その取組みの現場を全校生徒で視察しました。ウニの畜養に成功している藻場はどうなっている?海中ドローンを使って覗いてみました!

    海洋ごみがたまってしまう海岸を視察

    まずは佐井村の海の特徴や、磯焼け、海洋ごみなどの海の問題について振り返りました。今年は学びをさらに深めるため、取組みの現場を視察です。最初の現場は、漂流ごみが溜まってしまう矢越(やごし)の海岸。プラスチックごみが圧倒的に多い。佐井村ではこの漂着プラスチックごみを樹脂燃料として再生して、エネルギーを作る取組みに乗り出しています。

    海中ドローンで藻場を覗いてみた

    次の視察場所は、ウニの畜養場所として矢越地区の漁師さんたちが管理している藻場・桜島の導船溝。ここでいよいよ海中ドローンが登場です!操作役として選ばれたのは、地元に住んでいる生徒。接続したスマホの画面を見ながら、ぐんぐんドローンを動かします。wifiでつながったタブレットの画面にも海中がクリアーに映し出されました。みんなで藻場を観察し、漁師さんたちが投石などをしてウニの生育環境を整えていることも知りました。

    環境王に、わいどはなる!

    学校に戻ってから、学年ごとに行動宣言。ふるさとの海のために自分たちができそうなことを考えて、発表し合いました。この後の昼食は、シチューにもれなくアゲ魚っ子ボール付き。地元の海で捕れたロウソクホッケを活かして作ったおなじみの「アゲッコ」です。そのおいしさを噛みしめながら、ふるさとの豊かな海を守る「環境王になる!」と誓いを立てました。この日の体験、3年生曰く「修学旅行の次におもしろかった!」らしいです。

  • みんな、海の子になれ~!津軽海峡 海の子アカデミー実施しました!

    大間町の小学生たちが夏休みに入って早々の7月22日。もはや恒例の「海の子アカデミー」を実施しました。今回は大間小学校から4名の参加です。前日からの強風が止まず、漁船に乗っての大間埼灯台のある弁天島探検と船釣りは、やむなく中止。レストハウスでの事前学習のあと、大間崎での磯観察をめいっぱい楽しんで、海の恵み満載のスペシャルランチを食らって、めでたく修了証の授与となりました。

    大間崎の磯で、20種類の生き物、みーつけたっ!

     白黒灯台のある弁天島付近には白波が立っていましたが、潮がすっかり引いた大間崎は、磯観察にうってつけ。大きな石を起こすと、生き物たちが顔を出します。いろんな種類の生き物を集めて、マイ水族館づくり。驚いたアメフラシから紫色の液体が出てきて、こっちがびっくり。講師の大塚さんから、煙幕だと教えてもらいました。その後、4人全員で集めた生き物を大きな水槽に集めたら、巨大水族館のできあがり!みんなで中に入っている生き物をカウントしていくと、なんと、20種類になりました!

    ★見つけた生き物リスト
    1アメフラシ 2イトマキヒトデ 3イサガニ 4ヒライソガニ 5トゲクリガニ 6イシダタミガイ 7イシダイ 8アゴハゼ(大間ではトモンズ) 9ナベカ 10メジナ 11ヘラムシ 12ホンヤドカリ 13ドロメ 14イソミミズハゼ 15スジエビ 16変なウミウシ 17マナマコ 18フナムシ 19ヨロイイソギンチャク 20イボニシ

    アゲアゲスペシャルランチでお昼ごはん

     磯でめいっぱい生き物探しをした後は、大間崎の人気のお店「魚喰いの大間んぞく」でお昼ごはん。アゲ魚っ子ボールにマグロの唐揚げというダブルアゲアゲスペシャルランチ。大間産のモズクも付けてくれました。海の恵みに感謝しながらいただいた後は、大間崎レストハウスにて修了式。講師の小池さんから1人1人に、写真付きの修了証が授与されました。「アメフラシを6つも見つけておもしろかった!」「海にはいろんな生き物がいて、びっくりした」などと感想を教えてもらいました。半日の体験だったけども、みんな海の子になったよのー!

    講師のみなさん、ありがとう!
    むつ市海と森ふれあい体験館:小池拓矢さん、大塚洋志さん、大間町地域づくり団体ツナグ:藤枝誠さん 大間町:筑田慎大さん

  • ワイたちが海の未来を守る!出動!海洋ごみ調査隊<大間小学校5年生>

    「日本財団 海と日本プロジェクト」の一環として取り組んできた「海の食育」事業。今年度からは自治体予算で、しぶとく継続していきます。皮切りは大間小学校!全校アクションとして海の学びと食体験をやった後、7月4日に5年生が「海洋ごみ調査隊」として大間崎に出動したーっ!ごみ拾い活動家の三津谷あゆみ先生とともに、ごみを拾いながら分類調査してグループごとに発表。「ごみを拾う」「ごみを出さない」そして「大間の海を守りたい」と心に誓い、アゲ魚っ子バーガーランチを味わいました。

    海洋ごみの8割は、街から出ている

    昨年に引き続き、青森市のごみ拾い活動家・三津谷あゆみさんが講師としてやってきてくれました。事前学習では、海洋ごみの8割は街中から流れ着いていることや、フリースやスポンジに含まれる細かなプラスチックが、家庭での洗濯や皿洗いで海へ漏れ出ていることなど、3択クイズで分かりやすく教えてもらいました。班に分かれてエリアを決め、いよいよバスで大間崎へ。トンガー(トングで拾う)、フクラー(燃える燃えないを分別して袋へ入れる)、キロッカー(どんなごみかを記録する)に分かれて、いよいよ調査開始!30分間のごみ拾いで、どの班もごみ袋が破けるほどパンパンになりました。

    「大間の海を守りたい」と、心に誓います

    この日は風が強かったので、大間崎から学校に戻って調査発表。最大33個のスチール缶が集まった班や、たばこの吸い殻、ペットボトル、切れたロープなどの漁具が多く集まった班もありました。「ごみ拾いが楽しかった。まだ拾いたかった」と話す子もいました。お昼ご飯には、目の前の津軽海峡で獲れたロウソクホッケを使った「アゲ魚っ子」バーガーを食べて海の幸のおいしさを噛みしめ、「ふるさとの海を守りたい」という気持ちを強め、活動は終了。担任の岡村亜紀先生は「実際にごみを調査したからこそ、発表にも熱が入っていました。今回感じたことは、この後の活動に繋がっていくと思います」とコメントをくれました。